European Studbook Foundation
未来に種をつなぐ
マッコードナガクビガメの件を色々調べていて、European Studbook Foundation(ESF)という組織がある事を知りました。素晴らしいと勝手に感激したので、勝手に紹介させてもらっちゃいます。ESFは爬虫類と両生類の飼育下での保全を目的とした組織です。主にヨーロッパにおける血統の維持とブリーディングのマネージメントを行っています。
Studbookというのは血統登録簿というような意味です。通常、我々の飼育環境で繁殖させ、個体を維持していくとInbreedingの影響がでてきます。これを避けるには新たな血を導入する必要がありますが、CB個体を導入する場合、もしかすると導入する個体も近い血縁関係にあるかもしれません。
また、希少種や飼育者が限られている種では、入手すらできないこともあるでしょう。さらには、せっかく殖やした稀少個体も、その個体を必要としている人がわからなければ、鑑賞的・愛玩的な飼育の元に流れてしまいます。
ESFはこのような事を避け、現地で絶滅に瀕している種を、飼育下で保護しようとする試みです。
具体的にどうするかと言うと、ESFの協力者は各自の飼育している個体をESFに登録します。するとESFはその個体に登録番号を割り振り、その個体の性別、誕生日、血統(ワイルド物か、ESFに登録された個体の子孫か等)、所在地等をデータベースに入力します。
各個体の動静は毎年1回レポートとしてまとめられ公開されます。この情報をもとにオーナーはブリーディングローンをしたり、譲渡を行うのです。
ちょっと分かりにくいかもしれないので、実際のレポートを見てください。これはマッコードナガクビガメの2005年レポートです。レポートの後半はずらっと各登録個体の動静、その後ろは各協力者ごとの飼育個体がまとめられています。
動物園でこのような試みをしているのは知っていましたが、飼育家も含めた活動というのは初めて知りました。凄いなヨーロッパは。
(2006/2/23)